アスペルガー娘の保育園登園にまつわるゴタゴタについて
Twitterで「学校に来てしまえば楽しんでいますよ」というセリフに対して、「"~しまえば"と言うけれど辛いことにはかわりない。スイッチを切り替えているだけ」という指摘があった。
「最初がダメだけど、学校へ来てしまえば楽しく遊んで過ごしています。」 この〝来てしまえば〟にだまされてはいけない。 それを長男で学んだ。 長男からも言われた。それは違うんだ。「仕方ないから自分でスイッチを切り替えるんだ。だけど心の中は同じ。 辛いまま。」
これは保育園登園を嫌がっていた(今も少し嫌がっている気配はある)アスペルガー娘(3歳8ヶ月)とかぶるところがあって、他人事とは思えないんですよね。自分のなかで整頓するために、うちの娘に置き換えて少し考えておこうと思います*1。
保育園で楽しんでいるのであれば良しとする
まず、保育園で過ごしている時間が楽しいのであれば、それは良いことだと思う。逆に辛い時間を過ごしているのであれば、早急に対応する必要がある。その場合は、保育園にお願いして居場所を確保する必要がある。
保育園で特別扱いしてもらうことについて、親のほうが腰を引けてはいけない。要望を伝える勇気をもつことが大切。実際に保育園の担任の先生と話してわかったことは、先生のほうとしても、娘に関する(居心地が良いと感じる)情報はありがたいとのこと。これからも機会を見つけて情報交換していこうと思う。
じゃれつき遊びで満足メーターを満タンにする
次に「保育園に行くのが辛い」と感じる理由が何なのか。本人にとって家のほうがいいからかもしれないし、親と離れるのが辛いということもあるかもしれない。
もし親と離れるのが辛いことをもって、行きたくないと言っているのであれば、それはこちら(親)のほうで対応できることがある。具体的には、満足するまで遊んであげること。じゃれつき遊びなどで、満足メーターを満タンにすること。
そうすれば子どもは安心して親元を離れることができるようになる。これを行わなければ、親から離れたくないとなる。
うちの娘は感覚過敏もあり、触れ合いが不足してしまい勝ち。アスペルガーの特性上、雰囲気・場の空気という間接的なフォローも効きにくい。だからこそ、直接的なじゃれつき遊びで楽しさが過敏を上回るようにして、触れ合う必要があると思っている。
脳をきたえる「じゃれつき遊び」―はじめて出会う育児シリーズ 3~6歳 キレない子ども 集中力のある子どもに育つ
- 作者: 正木健雄,井上高光,野尻ヒデ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/07
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 17回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
家にいるときは登園について考えさせない
家にいるときは保育園登園について考えさせないのも一つの手。登園にまつわる辛さは、登園する時だけで充分。それ以外の本来考えなくてよい時間まで辛い時間にする必要はない。
親が登園に気がかりになっていると、子どもも意識せざるを得ない。時間が来たら淡々と手続きをこなすように誘導することで、子どもも辛さを味わう時間は短くてすむようになると思う。普通の時計を買うなどして、あらかじめ時間を指定して宣言しておく。最初は抵抗されるけれど、そういうものだとわかれば、子どもも動きやすくなる。
登園自体が心地よいものに感じられるようにする
登園する時にお菓子をあげるのも一つの手。お菓子を食べながら辛い気持ちをキープするのは難しい。肥満児になってしまう可能性には配慮する必要があるので、他のところでバランスを取る必要があるが、少しのお菓子だけで前向きに登園できるのであれば安いもの。
この延長線上で、登園自体をもっと楽しくすること。自転車・自動車・徒歩いずれにせよ、登園の過程を楽しむことができ、親との別れが一瞬で済ませられれば、子どもにとって家から出やすくなる。これについてはまだ上手くできていないので、登園途中でできることを考えたいと思う。
いまの保育園に行くことは良いことだと確信できているか
これらのことを行う根底に、親のなかで「保育園に行くことが子どもにとってプラスである」ことが確信できていないと厳しい。
うちの娘の場合、場の空気が読めないことに起因する友達づくりの困難さという課題はあるだろう。それでも、集団のなかにいることに慣れることにはプラスがあると思う。
他の園児が遊んでいるのを横でみているだけでもいい。家にいて動画やテレビをみて過ごす生活よりもよほどよい。
娘のどこにどのような特性があるかは経験してみなければ出てこないと思う。なるべく無理のない範囲で、たくさんのことを経験させてあげて可能性を広げてあげたいと思う。
*1:あくまで我が家に関する考察です