子どもを理解するには傾聴ではなく「じーっと観ること」

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「子どもの言うことに耳を傾けなさい」ーたいていの育児書には「傾聴」が重要であることが書かれていますよね。でも、最近ちょっと違うんじゃないかな~と思うようになってきました。というのも、耳を傾けるだけでは理解しきれないからです。
 
「じーっと観る」と言えばいいかな。いきなり判断するのではなくて、まず子どもが何を考えているのか、子どもの世界を観ようとすることが重要だと、最近では思うようになってきました。
 
そもそも、幼児って自分の考えや世界観を言葉や体でうまく表現できないんですよね。論理的にまとめることもできません。だから子どもの言ったことを真に受けても、なかなか子どもの核心に近づくことができない。
 
そういうときは、子どもの言うことだけじゃなくて、何を見ているのか、体の動かし方や表情も含めてトータルで観つづけていると、なんとなく理解が深まるし、核心にも近づけている気がするんですよね。
 
で、そんなことを考えていると、これって大人でも同じだよなぁと思いました。自分が新入社員だった頃、もっと話し相手のことを理解しなきゃいけないって思って、それこそ全身を耳にするくらいの勢いで「傾聴」を実践してたんですが、すぐに集中力が切れてヘトヘトになっていたんですよね。

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いまにして思えば、その理由は自分のペースを見失って、相手の言葉に振り回されてしまっていたからだってわかります。そんな風に相手に身を任せるのではなくて、相手の世界を自分の中に描こうとするほうが、よっほど興味をもって観ていられるし、集中力も長持ちするんですよね。ゲームやパズルのような感覚が近いかもしれません。
 
あと「じーっと観ること」であれば、相手との会話に間が空いてしまったとしても慌てなくて済みます。傾聴だと相手に話してもらわないといけないので、どうしても質問攻めをしてしまう。この差はなにげに大きいと思います。